税務職員録とは? 国際税務専門官とは?

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税務職員録というのは、現在の職員の配置を記載したもので、毎年、各国税局に一冊発行されることになっています。(ちなみに私は税理士の協同組合から配布されるものを使います。)

それ以外に10年職歴というのがあり、一人の調査官の過去10年間もの役職歴が全て載っています。
従って、その役職者が税理士会などに入ってくる場合でしたら、元税務署長出身なのかを調べる際に大変役に立ちます。

国際税務専門官というのは、全ての税務署にあるわけではないですが、こういった方々が国際税務専門官として、海外専門に国際税務を扱います。
この方々が調査官に加わった際は、納税者、個人でも法人でも何らかの国際取引があったということになります。

一般の方はご存知ないようですが、銀行から海外送金を100万円以上すると、全て送金表の一枚が税務署にいきます。
それは外為法の問題など様々ありますが、それら全てが税務署のコンピュータのデータに残ります。
過去に何千万も送金している方は、相続でも問題になります。
ましてやその送金先がケイマン諸島の会社や香港の会社となりますと、怪しいと思われるかもしれません。

過去に、相続税の調査で国際税務専門官が2人も同行してきたので何事かと思ったところ、嫁いだ娘に海外送金をしていた例がありました。
海外に財産があるのではなく、嫁いだ娘の生活費として送金をしたり、不動産を買う為に送金したりということを家族は知りません。
何かしているのは分かっていても、亡くなった方が銀行に送金していたことを他の方は知りませんので、相続時に問題になります。