印鑑や金庫で分かること

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印鑑等は税務調査に来た時は、家の中にある印鑑を全部出してくださいといわれます。
シャチハタは銀行印としては使えませんので、シャチハタを除く印鑑です。
認め印を確認します。

普段使っている印鑑は、必ずいくらかは朱肉を付けなくても朱肉の後が付きますので、それで調査官は朱肉を付けない場合で一回か二回押して印を取るということをします。
そして、銀行に行って調べる際に、その印鑑がどこで使われているかを調べます。
それは印鑑の管理人が実質的な預金の所有者という話になります。

子供が結婚して嫁いでどこかに行っているにも関わらず、旧姓のままの預金口座があったら、その印鑑を使っているわけです。
そのような事で印鑑を確認し、その後銀行を調査する際に印影や筆跡を確認するわけです。

今まで相続税の調査には何回かしか立会っていませんが、必ず自宅の金庫と貸金庫は見ます。
これは、予め伝えておかないと、開ける開けないで調査官とトラブルになることがあるからです。
また、貸金庫は何を預けているのか忘れてしまっているので、税務調査が来るときには亡くなった方の貸金庫は閉鎖になっています。
その貸金庫を継続して奥様や子供さんが使っているケースがよくあります。
貸金庫の中に入っているものというと、不動産の権利書等ですが、それ以外には現金の札束や金貨が入っているケースがあります。
貸金庫に現金が2千万円入っていましたということもありました。

金融機関を信用しないで入れているのかは分かりませんが、もしかしたら2千万円だったら隠しておけば税務署に分からないと思って入れている方がいるかもしれません。

葬儀費用がどこの通帳からも出ていないので、お聞きしたら、実は貸金庫にあった5百万円を葬儀代に使いましたというケースもありました。

お年寄りの方の場合は、自宅に葬儀代をキャッシュで置いている方がいます。
10人に1人くらいは自宅の金庫か貸金庫に葬儀代を置いています。
自分が亡くなると預金が止められてしまうとご存じの方多いので、不用心かもしれませんが、自宅に現金で2~3百万円くらい置いています。
私の父も葬儀費用代は自宅の金庫に入れていたと思います。

必ず、自宅の金庫と貸金庫の話はさせていただきますが、「とりあえず確認しておいてください」で済みます。
午前中は自宅の金庫、午後は貸金庫を見に行きますので、それはお話ししておかないと税務調査官との問題が起きるケースがあります。